【保護者の方のお声】それぞれの4週間の物語

子ども先生の授業ライブラリー
子ども先生の授業ライブラリー

子どもが教える学校は、自分の好きなことを大勢の人の前で発表することで「伝える力」を身に着けていくプログラムです。

4週間の準備ワークショックを経て、本番に臨むわけですが、そこにはお子さんたちの数だけ、ご家庭の数だけ「物語」があります。

誰もが最初から挑戦に飛び込めるわけではありません、たくさん葛藤もし、ドキドキもし、時に逃げたくなったりしながら3分間の本番に臨んでいきます。そして本番を終えた後の表情は、どの子も誇らしさに満ちていてとってもいい顔をしています。

その「過程」こそが何よりもの学び、そしてとってもその子らしい尊い経験だな、といつも心をたくさん動かしながら、運営側のメンバーはみつめています。

そんな子ども達の物語を、保護者の方に掲載許可をいただきこちらにシェアさせていただきます。

◆小5(当時)のAくんの物語(お母さんのFB投稿から)
※許可をいただき転載させていただきます

 

今朝、長男が「子どもが教える学校」の先生になった。テーマは、大好きなゲームの楽しさ紹介。3分の枠があったが、喋ったのは2分くらいだっただろうか。
 
直前練習で色々解説を入れようとしていたセリフは全て飛び、資料を読むだけになっていたけど、堂々と明るい声でプレゼンを終えた。質疑応答にも、自分の言葉で答えていた。彼にとって、これは、ものすごいことだった。
 
7月下旬、いつものように登校を渋る彼を校門まで送っていく途中に、「『子どもが教える学校』っていうのがあってね、そういうの最高だなーと思ったんだよ。自分のことを伝える力は、テストで100点とる力よりずっと大切だからねー。」みたいな感じで、世間話風に話題を振ってみたら、「やってみようかな」という反応が返ってきて、それはそれは驚いた。
私の提案は高確率で拒絶されるんだけど、彼の中で、何かが引っ掛かったみたいだった。で、申し込んでみて。体験クラスで、他の子たちのレベルの高さに怯みつつ、途中で「長すぎる…」とボヤいたりしつつ、好きなゲームの話を聞いてもらって、沈黙もゆっくり待ってもらって、絞り出した言葉を受け取ってもらって…。クラスの最後の「子ども先生、やってみる?」の問いには答えられず、一晩明けて、尋ねた答えは、「やるよ」だった。

私は正直「マジか…?」、と思った。なにしろ、作文の宿題を出したところすら殆ど見たことがない。クラスで手を挙げて発表するところも…

ただ、誰に似たのか、謎の舞台度胸だけはあることを知ってたので、背中を押すことにした。

ワークショップが始まってからもヒヤヒヤの連続だった。ワークショップの宿題を嫌がったり、資料づくりを早く終わらせたがったり、この話題になるとあからさまに不安を見せたり…2回目のワークショップでは、私が仕事で傍に居られなかったこともあり、冒頭から涙を流しはじめ、隠れてしまった。

仕事の隙間を縫って励ましつつも、「あーもう途中リタイアかもな…」と覚悟した。
でも、ミーティングを終えて隣の部屋を見たら、一人Zoom越しに校長先生(注:主宰の鈴木のことです)と話していた。
その日は本当に感動して、不安を乗り越えて自信をつけた彼を讃えて、色々語り合った。「先生がすごく良い質問をしてくれたおかげだよ」と感謝する様子に、また感動した。
資料づくりも終盤になると、自分からこだわりを伝えるようになった。パソコンやキーボードの練習までは手が回らなかったので私がサポートしたのだけれど、私は手伝いに徹し、使う言葉や画像は彼が自分で選んでいった。練習もちゃんと3回やって、当日も練習した。音読の宿題は殆どやったことないのに。

楽しさを伝えるためのノリノリタイトルコールは本番でも成功し、ご参加の皆様から好評をいただいた。感想コメントや、チャットコメントのひとつひとつを、たいそう喜んでいた。本番当日の彼は、ずっと笑顔だった。
子どもはアーティストだ。
お世辞にも上手とは言えないプレゼンだったけど、今日のプレゼンは、今の彼をそのまま表現していた。間違いなく、今の彼にしか出来ないプレゼンだっただろう。隠しも飾りもせず、ひたすら彼らしかった。
私はどうだろう。他人と比較して、他人からの評価を気にして、プレゼン資料づくりの手が止まってしまっている。私にも伝えたいことがあるのに。なんてダサいんだ。
…という訳で、子ども先生に大切なことを教わったので、大人も頑張りたいと思います。

一番大事なのは「伝えたい気持ち」だとしっかり胸に刻んで、等身大でも堂々と、笑顔を忘れずに。多少カッコ悪かったとしても、決して舞台から逃げずに、今の自分を表現しようと思います。鈴木深雪校長先生、このたびは貴重な機会をいただき本当にありがとうございました。親が一番学ばせていただいたかもしれません。子どもが教える学校、これからも熱烈応援させていただきます。
 

◆小5(当時)のAくんの物語(お母さんのFB投稿から)
※許可をいただき転載させていただきます

 

人生初のプレゼンテーションに、長男くんがチャレンジした話。それは、プレゼンテーション、お母さんと一緒にやってみない?の一言から始まりました。
深雪さんの主宰する「プレゼンテーション講座」を、私と長男くんで一緒に受講してみる事にしました。私自身が、人にお伝えするお仕事をしているため、人に伝える事の難しさと、大切さと、伝わった時の歓びを知っているから。どんな仕事するのも、人と関わるのも、プレゼンテーションはこれからの時代を生きる子どもたちに、必須。そう思う私は、人前で話したり、発表したりする事に苦手意識を持っている長男くんを誘ってみたのでした。
 
彼は、受講し、実際に大人にプレゼンテーションする先生になるべく手を挙げ、エントリーする事を決めてくれました。

第1期のエントリーは5人 
今回、第2期のエントリーは、我が子を含めて、20人の子どもたち。最初はいやいやしぶしぶだったが、自分の好きなこと、これを話そうと決めて、掘り下げていきながら、少しずつ、自分の世界を言葉にしていく。

相手に伝える、伝わる話の流れを考える
文字で伝える?
絵かなあ?
それとも、実際にやってみせる?
4回のワークで少しずつ形にしていきました。お母さんにオモチャやお菓子を買って欲しいと交渉するのもプレゼンテーションだよ。だから、プレゼンテーションがうまくなれば、欲しい物が手に入りやすくなるかもしれないねと、話した私の一言を糧に頑張っていたのかもしれませんが笑笑

あ!!!っという間に本番!!当日の朝は、母も子もソワソワうろうろ笑笑笑笑
準備中も、彼は何度も「大丈夫だから!」と言っていました
でも、私は大丈夫と思いながらも少し心配な気持ちもありました。
でも、苦手意識がある君がプレゼンテーションをやる!ただそれだけでいい!やること挑戦すること自体が素晴らしいよね!と、腹をくくる
本番、彼は見事にやってくれました。
彼は「レゴフリーダムのすすめ 〜ぼくの頭の中の設計図〜」というタイトルで、説明書を見ずにレゴを自由に作る事の素晴らしさを伝えました。彼オリジナルの世界を、手書きのスケッチブックの資料や実際のレゴブロックや声の抑揚、表情
を、目一杯使って彼は見事にやってくれました。

本当に本当に、大丈夫でした。終えて彼は、少し誇らしげな空気をまとい、やりきった安堵感でゆるゆると心地好さそうでした。
 
見守っていた夫と私にダイブしてきて、3人でギュウギュウ、ハグしました。

私は泣きそうでした参加を決めてよかった!と親子で心から感謝しました

このプレゼンテーションは3日間の間に20人の子がチャレンジしましたが、長男くんがチャレンジした日にはテレビ局の取材も入っていて、翌日の番組めざまし土曜日に早速取り上げられていました。

6時30分からテレビの前で彼と一緒に正座でスタンバイ笑笑おー!こんな風に紹介されるんだね!

嬉しいね!朝日新聞の多摩版にも掲載され、自分の感想が載って、またまた嬉しそう。

親はいつもいいねいいねと言っていても、親ではない人たちに、いいね、素敵だね、よかったよ、って言ってもらえるのは
すごく励みになるようでした。今日、最終日、全ての子のプレゼンテーションを見終えて、本当に感動しました
少なからず私の人生に影響を与えます。いい意味でね。

子どもたちに触発され、私も、私としてがんばる勇気が湧き上がります。

深雪さん、子ども先生の皆様、関わってくださったたくさんの方々に、心からありがとうございます。
 
 

その他のみなさんのお声

子ども先生は、息子にとって大好きな昆虫のことを初めてきちんと人に話す機会となったようです。授業後も、まわりの大人たちへの昆虫話が止まらない様子から、大人も知らないこんなにも多くのことを知りながら、知識を溜めていたのだと感じました。あの場で多くの人に、面白いねと認めてもらえたことが大きな経験で、「自分が突き詰めたい道を、人に認めてもらう喜び」を学んだようです。この場での経験が起爆剤となり、昆虫を起点に、息子の興味は世界の地理や気候、歴史などにも及んでいます。これまでは、本や図鑑からの情報インプットが中心でしたが、発表というアウトプットがこんなにも「学ぼうとする気持ち」につながるとは、親としても大きな発見でした。与えられる学習ではなく、自分が興味あることを自ら学ぼうとする気持ち、またそこから起こる学ぶ意欲の連鎖はすごいです。(小2・男子母)

これからの時代、プレゼンは大事だと思い、参加しました。娘は準備の途中で、情報を伝えるだけの「ただの発表」になりかけ、母としてヤキモキしながら見守っていました。しかし、本番の時に、ぐっと熱が入り、自分の伝えたい思いがこもった授業になっていたことにとても感動しました。娘がこの期間、自分に向き合った結果だなと感じています。家でも、この学校で学んだ対話を親子で真似しながら、娘の思いを掘り下げる手伝いをしています。
子どもたちの「伝えたい気持ち」が、鈴木さんの温かい聴き方、多様で熱心なアプローチから導かれ刺激され、さらにどんどん膨らみ整理されていくのを見させていただいた場でした。(中2・女子)

本当に参加して良かったです。親として、娘が大好きなLEGOのことを「ただ好き」としか捉えていなかったのですが、こんなに考え、工夫して、楽しんでいたんだなと知れたことが収穫でした。娘の好きをより尊重してあげられるようになりました。大人はついつい子どもの遊びだと軽んじてしまう、でも、根っこの思いを引き出してもらえ、それをちゃんと聞けて、本当に良かったです。子ども達の言っている事の本当の本当を見よう、そういう意識が強くなりました。(小4・女子)

子ども先生に参加後、娘が自ら「欲しいものをプレゼン」してくれました。買うメリット、その理由をきちんとまとめて話をしてくれました。どこか長女気質で主張を抑える傾向があった娘が、学んだことを活かし、親に対してもきちんと意見を言えるようになった、その成長がとにかくうれしかったです。内側から湧き出る思いを茶化さずに受け止めてくれる場、そんな語らいができる居場所があると、人はとても満たされるのだと思います。私が子どもの時にまさに欲しかった場所です。私たち家族にとっては、「子ども先生」の経験があったから、休校がいい時間になりました。

プレゼンの授業では、型とかテクニックを教わるのかと思っていました。しかし「伝える思い」が大事ということを教わったことで、本人たちが常に「やりたくてやっている」という感じで取り組むことができました。そのために親が必要なサポートをするって感じでしょうか。息子のテーマは、普段この子はこんなことを思っていたんだ、とすごく意外でした。息子には、家族や先生といった知っている人には言えない、言いたくない気持ちがあったのかもしれません。それが今回こんな風に大勢の前で自分の思っていることを発表できて、それがすごく楽しいと感じていて、本当に私が一番驚いています。

最初は、質問に答えられないかもしれないと、親から見てどこか不安そうでした。ところが、テーマも決まった2回目のワークショップ後から、娘の「やりたい気持ち」が溢れてきたのが、とても分かりました。ワークショップの回を重ねるごとに、宿題に取り組むスピードも目に見えて違ってきました。そのままのモードで、当日の授業を迎えたといった感じです。主宰の鈴木さんの楽しそうな雰囲気で、授業当日まで楽しんで取り組めました。
“もともと話すのが得意で、スピーチコンテストなどがあれば本人の長所を活かせるんじゃないか、人を動かすにはプレゼンだと思い、こういう場を探していました。


授業準備はほとんど本人だけでやったのですが、本番を見て驚きました。人に伝わるように、テンション高く、あるあるネタも繰り広げながら本当に上手な授業でした。「親に欲しいものを買ってもらう」というテーマに、親が普段どう思っているか、なぜ買ってもらえないかを、ここまで深く考察していたからです。まだ子どもだなって思っていましたが、大人とは違う視点で、大人以上に深く考えているんですね。よく頑張ったなぁって思います。(中1・男子)

自分の熱い想いをどうやったらより伝わるか。いつのまにか自分で色々調べて、本番直前の最後の最後まで諦めずにトライし続けていた娘のがんばりに感動しました。  なにより一緒にみんなで授業を受けたことがすごくいい化学反応でした!自分だけでなく、みんなの伝えたいことが形になっていく様子を目の当たりにして、刺激を受けたり、一緒に考えたり、感動したり。テーマによっては、親子で話し合ったりする機会にもなりました。(中3女子母)

 

物心着く頃からレゴをやり続けてきました。でもなぜ自分がレゴが好きなのか、どんな時に歓びを感じるのか、どういう部分に夢中になるのか、それを掘り下げたり、言葉にしたことはありません。元々、自分の考えを話すことに恥ずかしさや気後れがある子ですが、彼はやってくれました。本当に大丈夫でした。親ではない大人がいて、他に同志の頑張りが見える場があって、そういう時間と場所がモテたからこそ、やらされている感なく、参加し、最後までやることができたのではないかなあと思います。(小5男子母)

与えられた課題に取り組むよりもはるかに自発的に取り組む様子に本当の学びとはこういうものだなと実感しました。(中1男子母)

自ら決めたテーマだとここまで夢中になって掘り下げる事ができるんだと感心した。今までいかに枠組みの中で話をさせようとしていたのか気づかされた。(小6男子母)

4週間という期間がよかったです。1週間に1度の進捗確認と発表やすり合わせの場があることで、本人に段々と火がついていく感覚でした。本当に直前まで、資料も作らず「だ…大丈夫?」という感じでしたが、パワポ手伝って!と言われてから「あれもいれる」「これもいれる」と作ってからペラペラとスライドに合わせて喋る姿に驚きました。あぁ、本人の中にちゃんとあるんだな、とその時思いました。運営面では「答えを言わず、引き出す」という技術が、さすがだなぁ!と思いました。みゆき先生がとにかく楽しそうで、子ども達も真剣に聞いてくれて、質問されるからこそ、どんどん深掘りできたと思います。「子どもを信じる姿勢」を学びました。(小4男子母)

娘が「英語を話すことについて、プレゼンしたい」と発言した後の、鈴木先生の「聞く姿勢」にも非常に驚きました。 「ここまで掘り下げて聞いてくれるって一体⁈私はここまできちんと娘の話を聞いていたかな?もしかして、聞いていただけでちゃんと分かろうとしていなかった??」 それと同時に、聞かれた娘の方も、戸惑いながらも自分の本当の気持ちにきちんと向き合って答えている様子が分かりました。 これはなかなかエネルギーの要ることだと思いますが、自分の本当の思いを自分に向き合って外に出すことって、とてもスッキリするし、生きてる!って感じがしますね。(中2女子母)

この度はこのような機会をつくっていただき誠に有難うございました。 発表直後の息子は興奮冷めらぬ状態で、私自身は今も続いています。 今回参加させていただいた理由は ・この休校期間を何か有意義な時間にしたかったこと、 ・息子が小さい頃から人に話すことが好きでそれを伸ばす機会などないかと以前から思っていたことなどが理由でした。 まさに生きた授業で、息子の未来に繋がる大きな出来事になったと感じております。 息子自身がそれに気づくのはもっと大きくなってからかもしれませんね(^^) (中1男子母)

みなさん、本当にご協力ありがとうございました。一人一人の子ども達の発表を今もよーく覚えています。感動の時間をこちらこをありがとうございました。(校長 鈴木)

 

 

 

 

 

 

 

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