こんにちは、
子どもが教える学校の鈴木深雪です。
小中学生の子どもたちに自分の好きを表現する、
プレゼンテーションの教育プログラムを提供しています。
2020年3月のコロナ禍にスタートした活動は、この春に2周年を迎えました。
これまで何人のお子さんと直接向き合ってきたか・・改めて数えてみましたところ、その数380人。
その一人一人の顔と発表テーマを思い出しながら、今この記事を書いています。
今日は380人の子どもたちの「好き」と徹底的に向き合う中で、【私自身が今感じていること】【私の中に芽生えてきたこと】について書こうと思います。
どうぞお付き合いください。
子ども達の思いが表現されるプレゼン
私が主催するプレゼン教室は、オンラインの講座で「1ヶ月間」、公立小学校の授業では「2カ月間」子ども達と関わります。
たかだか1~2カ月ですが、「自分の好きなテーマ」を自分で決めて、自分で伝えたいことを考え、緊張いっぱいでたくさんの人前で発表をする、なかなか濃い時間を一緒に過ごしています。
ZOOMの画面で自分の好きを3分にまとめて発表教室の中での発表は、ゲームもアニメもOK!
発表するテーマは、韓流アイドルでも、M-1グランプリでも、夢中になっている野球でも、生物や宇宙、メイクでもファッションでも、何でも構いません。
子どもたちは自分の選んだテーマについて、その魅力や、それがどのように素晴らしいものか、自分の言葉で持論を繰り広げます。
時には、地球の環境保護や、親との関係性、学校のルールなどへの問題提起が、テーマにのぼることもあります。
テーマはひとりひとり違いますが、そのどれもが子ども達の「心の中に存在するテーマ」です。
自分自身と向き合い、それらを言葉にしながらプレゼンを作りあげていきます。その様子に、見ているこちらもたくさん心が動かされ、一緒にその世界に没入していく、そんな授業です。
続いて、たくさんの子ども達と触れる中で、私自身に起きた気づきと変化について書いていきます。
380人の好きに触れ、見えた世界
子ども達にプレゼンの指導をする中で、私が最も大事にしていることは、彼らとの「対話の時間」です。
どうしてそのテーマを選ぼうと思った?
一番伝えたいことは何かな?
すごい!もっと教えて!知りたい!
こういう会話によって、彼らの思いが引き出され、思いが言葉になり、プレゼンに彼ららしさが生まれてくるからです。
今まで対話した人数は「380人」
ひとりひとりの名前はなかなか覚えられませんが、子ども達が「何のテーマを選んで、そのどこに心が震えているのか」はよく覚えています。
つまり、この2年の間に、私の中に380人分の「好き」「興味」「関心」「好奇心」「問題意識」「夢」・・・がストックされているとも言えます。
すると、私自身の世界の見え方がグングン変わってきました。
街を歩いていても、テレビやインターネットを見ていても、ふとした瞬間に彼らを思い出します。彼らが一生懸命に語ったプレゼンを思い出すのです。
例えばこんな風に・・・です。
街中を歩いている中でアニメ「進撃の巨人」や「宇宙兄弟」の広告を目にすれば、それぞれについて自分の思いを発表してくれた彼らのメッセージを思い出します。あのメッセージは深かったなぁ。
テレビでサッカーの国際試合を目にすれば、サッカーシューズを抱えながら、サッカー愛をプレゼンしてくれたあの子の姿を思い出します。練習終わりに、ヘトヘトになりながら、オンライン授業に参加してくれたあの子のことも思い出します。目の前の選手も、彼らのようにサッカー少年だったのかなと思いを馳せます。
電車に乗れば、電車の車輪について熱くマニアックに語ってくれたあの子のことを思い出します。ノスタルジックな寝台列車の魅力をプレゼンしてくれた子もいました。電車のジオラマについて目を輝かせながら語ってくれた子のことを思い出します。
日常の至るシーンで子ども達のことを思い出します。
YouTubeを開くとあの子。カッコいい外車を見ては、アメ車好きのあの子。韓国アイドルなら彼女と彼女。料理、ファッション、メイク、美容、イラスト、マンガ、ゲーム、小説、宇宙、生物、片付け・・・・・・

かつての子ども達の思いが、今の世界を作る
外に目を配れば、建物や車、電車、飛行機。スマホの中で展開される、映画や音楽、あらゆる情報コンテンツなどなど。
そして、その「誰か」は、みんなかつては「子ども」であったと・・・。

子ども達の今は、壮大な未来のひとつのピース
子ども達が発表するプレゼンは、何も好きなことだけではありません。
人間が地球を破壊していることへの違和感から、自然保護を訴えたあの子。
そういう思いの芽が、未来の社会活動や企業活動につながっていくのではと彼らを見ていると思います。


私たち大人が今出来ること・・


私、もしかしたらすごい可能性に関わる仕事をしているかもしれない、、、そう思い、身震いさえします。もっともっと子どもたちのうちにあるものを汲み取っていきたいな、そう感じます。
ですが、それらを通して、子ども達の未来への可能性に関わる仕事をしている、最近はそんな風に思うことが増えました。380人の子ども達が私に教えてくれた、とっても大切なギフトです。