2022年5月11日(水)に、日野市内の幼稚園・小学校の先生方約500名が出席される「日野市立幼稚園・小学校教育研究会」の特別講演で登壇させていただきました。
登壇テーマは「大人の聞く力で育む子どもの個性・情熱・探求心」という内容でお届けさせていただきました。
日夜、たくさんの子どもたちと関わっていらっしゃる先生方に私が伝えられることは何だろう・・と考えた時に、先生方がお得意とするティーチング的な関わりの他に、ファシリテーションやリスニング的な関わりが加われば、より子どもたちの可能性を引き出すヒントになるかもしれないと、そんな内容をお届けさせていただきました。
今回のご縁は、ゲストティチャーとして日野市内の小学校に2年連続プレゼン講師として立たせていただいたことがご縁でつながったもの。小学校での事例、オンラインのプレゼン塾での事例を元にお話しさせていただきました。
先生方から、ありがたいことにたくさんのアンケート結果もいただいていますので一部ご紹介します。(読むだけで先生方の子ども達の思いに、思わずジンときます)
- 子供たちの好きなものをテーマにプレゼンテーションをさせる実践に、心が温まった。自分は何者なのか、何を大切にしているのか、何を強みにしているのか、言語化していく中で主体性が育まれていくのだと思った。
- 自分自身の好きなことを探求することで「自分発見」や「自分は自分でいいんだ」の肯定感が生まれる事例を見て、個の成長に効果があると感じた。
- 子供の興味のある課題を設定し、人に伝えることを目標として、内容探求・伝えることを工夫し磨く。この場を設定していくことで子供の生きる力の育みに繋がる。そのことが改めて実感できた。
- 「私こそがいいんだ」という自己肯定感を育てることの大切さや「個性、情熱、探究心」の三本柱に支えられた実践の大切さを感じた。
- 「子供の方が知っていることってたくさんあるな」「子供から教わることがあってもいいのではないか」、ということは日頃感じることも多いので、そのような事業があることが素敵だなと感じた。ぜひ一度子供たちのプレゼンを見てみたいと感じた。
- 子どもの好きなものを切り口にすることは幼稚園でも行われているので、相手に関心を示す姿勢は大切だと感じた。対話から活動の流れ等を導きだすことは幼稚園でも大切にしていることの1つなの
で今後も大切にしていきたいと感じた。また、その他として下記の項目についてのご意見も頂戴しました。こちらについては、私も日頃から考え、試行錯誤、実践しているところです。プレゼン教育に限定せず、主体的・対話的な学びを構築するにあたってとても重要な要素だと考えています。
ですので、私自身も引き続き、整理・言語化しつつ、発信にも載せていこうと考えています。
・カリキュラムの組み立て方、時間の取り方、担任の関わり方、この学習のゴールをどこに置くか
・場面緘黙の子等、色々な子供への具体的な手立て
・ファシリテーションの仕方(児童一人一人にするのか)
・実施の場合、労力・かける時間と成果物が釣り合いについて
・・・・
また当日、会場となる小学校まで車で向かう時に感じた出来事について、最後に記してレポートを終わりにしたいと思います。当日は、市内の小学校の先生方が一斉にこちらの研究会に参加だったため、市内の小学校は全て4時間で下校だったそうです。
ちょうど私が会場となる小学校に向かう時間帯が、市内の小学生の下校時間と重なりました。車で進む道すがら、たくさんの下校途中のランドセル姿の子ども達を目にしました。その数、おおよそ5~600人・・・いえ、いくつかの小学校の下校時間が重なったので、1000人近くの子がいたかもしれません。おびただしい数の子ども達を目にしつつ、今日講演でお話させていただく先生方が、この子達を日々指導にあたられているのだと思うと、なんだかとても感慨深い気持ちになりました。私が発するメッセージが先生方を通して、たくさんの子ども達に伝わるかも・・と感じ、やる気も奮い立ちました。
また、子どもたちの姿を見ながら、様々なことを想像しました。この子は何が好きなのかな、この子は何に悩んでいるのかな、足取りが重たいけどなんでだろう、この子はきっとやんちゃだな・・などなど。一人一人とは会話することが出来ないまでも、今目にしている1000人の子どもたちの中には、その子ならではのものがたくさんあって。私の仕事は「それらを引き出す、言葉にする仕事」だと思うと、なんだか涙があふれてきました。
子ども達の可能性に関わる仕事だからこそ、本当に大切な事、揺るがない信念を大事にしながら仕事をしようと。講演会に向かうまでの道すがらで出会ったたくさんの子ども達、その時感じたことは私の中に根強く残っていて、きっとこれからも活動を続ける時の大事な原動力のひとつとなりそうです。
最後は雑記となってしまいましたが、貴重な機会をいただき、私自身いろいろと今後の活動を見つめなおすとってもよい機会となりました。
改めて、この度は機会をいただき、本当にありがとうございました。